たまには、エンジニアから離れて別職種の視点から物事を見たいと思い、手に取りました。
作者は、遺伝子検査のサービスを提供している会社の経営者です。
経営者 かつ 研究者であることから、専門的な知識でありながら、遺伝子・生物学に詳しくない自分にもわかりやすく解説してくれるだろうと、感じました。
概要
次の点について、生命原則や遺伝子の科学的視点&作者の考え方が書かれていました。
- なぜ人間は「感情」を持っているのか
- なぜ人間は視野が狭いのか
- 幸福と快楽の違い / 快楽に手を出してしまうのはなぜか
- 情熱の原理
目次
- 第1章 生命に共通する原則とは何か ー客観的に捉えるー
- 第2章 生命原則に抗い、自由に生きる ー主観を活かすー
- 第3章 一度きりの人生をどう生きるか ー個人への応用ー
- 第4章 予測不能な未来へ向け組織を存続させるには ー経営・ビジネスへの応用ー
- 第5章 生命としての人類はどう未来を生きるのか
ターゲット
書籍内で推奨されている方です。
- 怒りや悲しみなどネガティブな感情に流されたくない
- 意志を強く持ち続けたい
- 組織作りやビジネスに生命科学の知見を応用したい
- チームや人間関係のことで悩んでいる
- 何かに打ち込むための情熱がほしい
感想
書籍で気になったポイントや影響を受けたことについて書きます。
色々な書籍を読んでも、自己肯定感の低さから抜け出せない方にオススメかと思います。
[影響] 「他人と自分を比べる」に対して、負の感情がなくなった(かもしれない)
不安・怒りといった負の感情は、遺伝子に組み込まれている生存本能によるものであると書かれています。
私は自己肯定感の低さに悩んでいました。さまざまな書籍や壁打ちによって、自己肯定感が一時的に高くなりましたが、自分より優れた人間を見たときに「他人と自分を比べる」を考え、実力差から劣等感を感じ、自己肯定感の低さから解放されずにいました。
「他人と自分を比べる」という考え方は、人間の遺伝子として正常な反応(生き残る上で自分に何が足りないか考えている)であると書籍で解説されていました。「他人と自分を比べる」は正常な反応と肯定されたことで、次のように考えるようになりました。
- 「他人と自分を比べる」 -> 「自分が生き残るため、他人のスキルを分析している」と解釈するようになった
- 実力差から劣等感を生む害悪から、生き残るために発動するスキルになった
- 「他人と自分を比べる」を正常なこととして解釈することで、劣等感がなくなった(かもしれない)
(かもしれない)と記載したのは、この考えに至ってから1ヶ月ほどしか経っていないためです。1年くらい劣等感に悩むことがなくなったら、(かもしれない)を削除するかもしれません。
[気になったポイント] 思考停止はコスパ良し
考えることは、脳にとって大きなエネルギー消費となるため、思考停止はエネルギー消費を抑えようとする生存本能の正常反応だそうです。
仕事や勉強・創作活動といった生存本能に抗って活動されている方は、その行動力だけでもえらい!って考えると気持ちが楽になりそうです。
お仕事の人とコウペンちゃん pic.twitter.com/l8Nowlka2h
— るるてあ (@k_r_r_l_l_) 2018年1月30日
[気になったポイント] その他
色々書くとネタバレになりそうなので、気になったキーワードを並べておきます。
- 情熱は未来差分と初速から生まれる
- 意識高い=初速がある(行動している)人、意識高い系の人=初速がない(行動していない)人 の表し方はわかりやすかった
- 思考停止の反対 -> 命を燃やす
- コーヒーにミルクを入れるとかき混ぜなくても混ざる様と同じく、人も環境に依存して思考停止 or 命を燃やすにつながりやすい
- エントロピー増大則 の様と似ているらしい -> 図解!エントロピー増大の法則とは?自発変化の方向を示す熱力学の金字塔 - Dreamscope Blog
- 思考停止を脱したい(命を燃やしたい)場合はどうすれば?
- カオスな環境に身を投じるのもあり -> 転職など
- がむしゃらにチャレンジすると決め、未来差分と初速を持って情熱を生み出して取り組む
- コーヒーにミルクを入れるとかき混ぜなくても混ざる様と同じく、人も環境に依存して思考停止 or 命を燃やすにつながりやすい